事務派遣経験＋専門スキルでめざせる職種20【後編】

一般事務経験がある人は、基本のパソコンスキルやビジネスマナーを習得しているため、あらゆる職場で歓迎されます。【前編】では、事務職員が専門性をつけることの重要性と、専門スキルの習得でめざせる9種の職種を紹介しました。

【後編】では引き続き、事務派遣経験＋専門スキルでめざせる職種の仕事内容や、役立つ資格を紹介します。一般事務の強みを他分野で活かしたい方や、事務職のキャリアアップについて知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

事務派遣経験＋専門スキルでめざせる職種【後編】

事務派遣経験と合わせて専門スキルがあれば、さまざまな仕事に挑戦することができます。一般事務から転職する際には、MOSや日商簿記といった資格を取得しておくと、事務スキルのアピールに役立つでしょう。

ここでは、事務派遣経験＋専門スキルでめざせる、11種類の職種を紹介します。

①　法務事務

法務事務とは、企業の法務部に所属し、コンプライアンスサポートや契約書のリーガルチェックを行う仕事です。

厳格かつ正確な仕事であるため、倫理観が高い人に向いています。将来的に、「行政書士」や「司法書士」といった資格取得を目指すこともおすすめです。

②　宅建事務

宅建事務とは、不動産業界で働く事務職のことです。主に、重要事項説明の対応や、営業職のサポートといった業務を行います。高額な契約を取り扱うので、一つひとつの仕事を正確に行う必要があります。

宅建事務になるためには、 「宅地建物取引士」資格が必要です。宅建資格があれば未経験でも応募可能な求人も多いので、一般事務からのキャリアチェンジも実現しやすいでしょう。

③　パラリーガル

パラリーガルとは、法律事務所に勤務して、弁護士をサポートする専門職です。法律関係の書類作成の他、弁護士のスケジュール管理といった秘書的な業務を担うケースもあります。

パラリーガルになるために特別な資格は必要ないものの、事務派遣経験で得た事務スキルに合わせて、法律関係の知識があると非常に役立ちます。

④　学校事務

学校事務とは、教育機関で働く学校事務職員です。生徒のサポートや、教職員の勤怠管理など、学校の運営サポートを行います。

公立の小・中学校の学校事務員は公務員なので、公務員試験に合格することが必要です。学校事務では、保護者や生徒、教職員といった多様な人と関わるため、ビジネスとは異なるコミュニケーション力が求められます。

⑤　IT事務

IT事務とは、一般事務業務に加えて、IT関連のマニュアル作成や問い合わせ対応、パソコンの初期設定など、IT技術を用いた業務を担う仕事です。IT事務で実務経験を積み、プログラマーやシステムエンジニアへのキャリアアップも図れます。

IT事務を希望する場合には、ITの基礎知識を証明できる「ITパスポート」を取得しておきましょう。IT技術は進化するため、常に知識をアップデートする努力が必要です。

⑥　企画事務・マーケティングアシスタント

企画事務・マーケティングアシスタントとは、商品開発プロジェクトの一端を担い、情報収集やデータ解析、イベント企画などを行う職業です。将来的にマーケターとして活躍することもできます。

企画事務では、OAスキルに加えて、illustratorやPhotoshopの操作スキルがあれば歓迎されるでしょう。業界へ対する興味や、柔軟な考え方ができるかという点もポイントです。

⑦　広報・IRアシスタント

広報は企業の宣伝活動、IRは株主・投資家への情報開示を行うことです。求人では広報・IRアシスタントとして募集がかけられるケースが多く、開示資料の作成や広報活動を行います。

広報・IRアシスタントでは、ExcelやPowerPointといったOAスキルが必須であるため、一般事務の経験者は歓迎されます。管理運営への理解や英語力といったスキルを身につければ、アシスタント業務から広報・IR担当者としてキャリアアップも可能です。

⑧　税理士補助

税理士補助とは、税理士事務所に勤務し、税理士の業務をサポートする仕事です。伝票や勘定元帳の作成といった事務業務や、クライアント先への訪問など、税理士資格がなくても行える業務を代行します。

税理士補助として働きつつ、税理士資格取得をめざすことも可能です。税理士資格の科目合格者は給与面でも優遇される傾向にあるので、向上心がある人にふさわしい職場と言えるでしょう。

⑨　施工管理アシスタント

施工管理アシスタントとは、建築や土木といった施工管理のサポートや事務作業を行う仕事です。写真撮影や工事のスケジュール作成、報告書作成などを行います。

基本的にはデスクワークが中心となるものの、中には現地に出向いて作業を行うケースもあります。「施工管理技士」の資格取得をサポートしている企業も多く、専門性を磨きたい人におすすめです。

⑩　CADオペレーター

CADオペレーターとは、建設業や製造業のデザイン・設計に使われるCADソフトを用いて、設計補助を行う仕事です。文書作成や電話応対といった事務業務や、Excel、Word、PowerPointなどを扱う場面が多いので、事務派遣経験を活かせます。

CADオペレーターとなるためには、CADソフトの操作や業界知識を習得する必要があります。未経験者向けにCAD講座を行う企業もあるので、設計・図面に興味がある人はぜひ挑戦してください。

⑪　SE補助

SE補助とは、システムエンジニアの業務をサポートする仕事です。システム開発支援やデータの集計業務などを行い、一般事務のOAスキルが十分に活かせます。

SE補助はアシスタント業務が中心であるものの、意欲によってはIT知識・技術を習得し、SEやプログラマーをめざせる環境でもあります。積極的にITを学びたい人におすすめの仕事です。

まとめ

事務派遣経験＋専門スキルでめざせる職種には、法務事務・宅建事務・SE補助などがあります。知識・技術の習得によって、さらにキャリアアップをめざすこともできるので、ぜひ自分が興味のある業界や専門職をめざしてください。

一般事務で身につけたOAスキルやコミュニケーション力は、さまざまな職種で役立ちます。綜合キャリアオプションでは、事務系派遣求人を多数取り扱っているので、オフィスワークに挑戦したい方やキャリアアップをめざす方は、ぜひ綜合キャリアオプションのお仕事探しサイト「そうキャリ」をご利用ください。