シフトの融通がききやすい、服装自由な職場が多い、時給が高めのオフィスワークとして人気のあるコールセンターの派遣社員。特別な資格やスキルが不要なため、未経験OKの求人が多いのが特徴です。
では、コールセンターの派遣社員を経験すると、どのようなスキルが身につき、どのようなキャリアパスに活かせるのでしょうか。大きく4つに分けて紹介します。
コールセンターの役割
コールセンターはお客様の要望やニーズを聞き取る大事な場所です。以前はクレーム対応を行うイメージが強かった場所ですが、今は企業の顔として、マーケティングの最前線と考えられています。インバウンドのコールセンターでは「顧客のニーズを探る」ことが最も重要な仕事であり、顧客とコミュニケーションをとることが重視されています。
コールセンターは電話だけで対応するため、お互いの表情や身振りがわかりません。声だけで対応する経験を積んでいけば、対面の接客よりも高いコミュニケーション力や、臨機応変に対応するスキルが身についていきます。詳しくみていきましょう。
コミュニケーション力
コールセンターには、お客様の問い合わせを受けるインバウンド(受信業務)と、お客様へこちらから電話をかけるアウトバウンド(発信業務)があります。どちらの場合でも、顔が見えないため、声の説明だけで商品やサービスの説明をわかりやすく説明することが重要です。
丁寧に話を聞く傾聴力
インバウンドの場合、まずお客様が何を求めて電話をかけてきているのか、目的を把握することが重要です。取り扱う商品やサービスの多いコールセンターの場合、商品や目的ごとに電話番号が分かれていることもありますが、お客様がわかりやすく、適切に説明できるとは限りません。
丁寧にお話を聞き、適切な質問を繰り返すことで、どの商品やサービスの、どの部分について問い合わせているのかを素早く理解します。早く、正確に電話をかけた目的を理解できると、お客様の満足度や信頼度が高まり、こちらの説明を受け入れてもらいやすくなります。そのため、インバウンドは、コミュニケーション力の中でも、特に「傾聴力」が重視されます。
わかりやすく伝える力
電話の目的が理解できたら、問い合わせに対して回答をしていきます。的確に回答していくためには、商品やサービスの知識をインプットし、わかりやすく説明することが必要です。言葉だけで伝えたい内容を理解してもらうことは、思っている以上に大変です。どのような角度からでも説明ができるよう、商品やサービスについて深く理解しておきましょう。
インバウンドのコールセンターでは、マニュアルやトークスクリプト(会話例)が完備されていることがほとんどですが、お客様の問い合わせ内容や話し方に合わせて、伝えやすいよう変えていく必要もあります。
業務を通じてインプットしてある知識を、適切に伝えるコミュニケーション力が、自然と磨かれていくでしょう。
相手を納得させる話し方
アウトバウンド業務には、商品やサービスの案内、督促、購入後のフォローコール、市場調査や世論調査などが含まれます。指定された顧客リストや、対象となる方のリストをもとに、電話をかけていきます。
アウトバウンドの場合、インバウンドと違って、お客様視点で考えると、望んでいるわけでもないのに、電話がかかってくる状況です。迷惑電話ととられるケースも多く、相手を不快にさせず納得させられるスキルや、親しみのある話し方、声の第一印象が重要になってきます。
達成目標があったり、成約数に応じてインセンティブがついたりなどするため、すぐに営業トークをしたくなりますが、まずは聞いていただける状況を作ることが重要です。「お忙しいところ恐れ入りますが」、「お休みのところ失礼いたします」など、丁寧で低姿勢な言葉遣いをすることで、その後の印象が変わり、話を聞いてもらいやすくなるでしょう。
話し方や電話から聞こえる周囲の音から、今、落ち着いて話を聞いてもらえる状況か、どのような会話の流れにすれば理解してもらいやすいかを判断し、話す順番や話し方を変えていきます。相手に納得してもらう話し方、プレゼン力が、業務を通じて磨かれていきます。
商品やサービスの購入やアポイントを取れない場合でも、商品のどのような点が不満なのか、どのような点が改善されたら購入するのかなど、次につながる情報も聞き出せると、重宝されるでしょう。
交渉力
インバウンド、アウトバウンドともにクレーム対応や、温度感の高いお客様の対応をするケースがあります。怒ったり、イライラしていたりする状況は、お客様が商品やサービスに対して、何かしらの不満を持っていることを意味します。
そのような場合でも慌てず、真摯に耳を傾け、丁寧に事実を確認していけば、具体的な話をできるようになるものです。1人で対応するのが難しい場合は、スーパーバイザー(SV)に相談して、指示に従いましょう。クレーム対応は慣れるまでは大変ですが、経験を積むことで、お客様が何を求めているのかを冷静に判断する力や、どのように会話を進めていったら納得してもらえるのかといった交渉力が身についていきます。同時に、相手の感情につられず、常に落ち着いていられるセルフコントロール力も磨かれていきます。
正しく丁寧な言葉遣い
コールセンターは企業の顔としてお客様に接するため、丁寧な言葉遣いが求められます。声のみとなるため、対面よりもより丁寧な対応が必要です。コールセンターの多くは、就業前に研修があり、商品やサービスの知識だけでなく、電話応対のマナーや話し方なども学ぶことが可能です。
適切な挨拶、謝罪、正しい言葉遣い・敬語、相手に失礼のない言い回しなどは、コールセンターのオペレーターには欠かせないスキルのひとつです。「承知いたしました」「左様でございますね」「少々お待ちくださいませ」など最初は言い慣れない言葉もあるかもしれません。しかし、次第に慣れていきますし、自然と話せるようになります。
高いコミュニケーションは営業職・事務職で重宝される
コールセンターでの業務を通じて磨かれた、丁寧に相手の話を聞き、主旨を理解する力、こちらが伝えたいことをわかりやすく伝える説明力は、営業職、販売職など、人と関わることが多い仕事で大いに役立ちます。
また、正しい敬語や丁寧な言葉遣いが身につくと、販売職、営業職、事務職といった人とコミュニケーションをとることが多い職種だけでなく、あらゆる職種で活かせます。社会人としての基礎がしっかりできている人と判断されるため、転職時にも有利になります。
事務職は、一人でデスクとPCに向かって黙々と作業するイメージが強いかもしれませんが、さまざまな部署・役職の人と関わり合いながら仕事を進めたり、お客様からの電話を取り次いだりと、コミュニケーション力も必要とされます。事務職は希望者の多さに対し、求人が少ない傾向にありますが、コールセンターを経験し、高いコミュニケーション力を持っている方は転職に有利になります。
アウトバウンドなら営業&プレゼン力
アウトバウンドの場合、電話で話す内容が商品やサービスの営業であり、プレゼンです。つまり、対面で行う営業職や販売職の営業やプレゼンを、電話応対で毎日行っていることになります。
そのため相手を納得させる話し方、お客様に合わせた商品やサービスの魅力を伝える力といった、営業やプレゼンに欠かせないスキルが自然と身についていきます。
営業力・プレゼン力は営業職・事務職で大いに活かせる
コールセンターで磨いた営業・プレゼン力は、対面の営業や販売職で十分に活かすことができます。対面の場合、表情や身振り手振りを加えたり、商品を手に取って見せたりすることもできるため、電話応対よりも簡単に感じるかもしれません。
また、事務職などでプレゼンの資料を作る際にも、電話応対で身に着けた営業トークを参考にすることで、わかりやすく説得力のある資料を、短時間で作ることができます。職場で重宝されるでしょう。
臨機応変な対応力
インバウンドの場合、お客様によって電話をかけてくる理由や目的はさまざまです。時にはマニュアルやトークスクリプトの内容では伝わらない、ということもあるでしょう。お客様に合わせてさらにわかりやすい言葉に言い換える、お客様が使う言葉に合わせる、会話のテンポに合わせるなど、臨機応変な対応が求められます。
アウトバウンドの場合、すぐに電話を切られないよう、お客様の注意を引き付けることも重要です。電話をかけるお客様は一人ひとり異なるため、同じトークでも反応は大きく異なります。相手の状況を探り、お客様が興味を持ちそうなことを予想しながら会話を進めることで、親近感を持ってもらえるでしょう。親しみを感じてもらうことで、購入やアポイントメントの獲得につながりやすくなります。
電話応対のノウハウはコールセンターに蓄積されているため、おおよその流れはマニュアル化されています。しかし、お客様によって不満を感じている点や納得していただけるポイントは異なります。丁寧に話を聞きつつ、冷静にお客様に応じて適切に対応を変えることで、スムーズにクローズに向かっていけるでしょう。経験を積むうちに、柔軟な対応力が身についていきます。
臨機応変な対応力は営業職に必須
臨機応変な対応力が最も活かせるのは営業職でしょう。営業職の仕事は、お客様の状況に合わせて、自社の商品の良さやメリットを紹介、相手に理解・納得してもらい、購入につなげる、顧客のニーズを感じ取り、解決できる商品やサービスを提案するという仕事の流れは、コールセンターの業務と変わりません。
相手の反応を感じ取り、相手に合わせて対応していくことは、より深いコミュニケーションにつながり、お客様の満足度も高まります。お客様一人ひとりに寄り添った臨機応変な対応力は、どのような職種でも役に立ちます。
PCスキル
コールセンターでは、お客様と会話をしながら情報をパソコンに入力していきます。業務によって入力内容は異なりますが、お客様の住所やお名前、電話番号といった個人情報、問い合わせの内容、どのような対応をしたのかなど、短い文章でわかりやすく入力する必要があります。また、会員番号や電話番号から、お客様の情報を照会するケースも多くなります。
お客様を待たせないために、速く正確なタイピングが必要です。自然とパソコンの操作スキルがレベルアップし、ブラインドタッチも身についていくでしょう。また、電話で要望や問い合わせ内容を聞きながら、入力していくケースが多いため、瞬時に要約する力、適切な文章力も磨かれていきます。
PC操作に不安がある方は、コールセンターで働く前に事前に勉強しておくとよいでしょう。
PCを使う事務職・営業職で役立つ
事務職をめざす方にとっては、速くて正確なタイピングスキルは重要です。同時にマルチタスクで作業をする力、文章力や要約力も事務職に求められます。事務職は電話対応をする機会も多いため、電話で話しながら作業ができることは、事務職に転職する際に有利になります。
営業職の場合も、PCスキルが高い場合、資料作成にかかる時間が短くなります。空いた時間を営業トークの練習やセールスポイントの見直し、顧客のニーズを解決する商品やサービス案を考えるなど、他のことに時間を多く使えるようになります。PCスキルの上達は、営業成績に好影響を与えます。
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