コールセンターとコンタクトセンターって、何が違うの?

コールセンターとは、購入した商品について問い合わせをしたり、クレームなどの対応をしたりする窓口のことです。商品への疑問やトラブルがあった際に、使用したことがある人も多いでしょう。

以前は基本的に電話で対応するコールセンターがメインでしたが、最近では電話以外の手段を使用する「コンタクトセンター」を運用する企業が増加しています。

この記事では、コールセンターとコンタクトセンターの違い、コンタクトセンターが増加している理由、コンタクトセンターの役割などを紹介します。

コンタクトセンターはコールセンターから進化

基本的に電話で対応するのが「コールセンター」です。連絡をする時に電話で繋がることが主な手段として使われていた時代が長く続きましたが、現在はIT技術の進歩や生活スタイルの変化によって、メールやチャット、SNSなど、さまざまなコミュニケーション手段が登場しています。

電話以外の手段でも繋がる仕組みを作る企業が増えているのは、お客様とより快適に、スムーズにコミュニケーションが取れるようするため。このように、従来の電話、はがき、FAXだけではなく、お客様がさまざまな手段で企業にコンタクト(連絡・相談)できるのが「コンタクトセンター」です。

さまざまなシステム対応が進化

ここからは、どうやって対応が進化したのかを知るために、ピックアップした3つのシステムを解説します。

・IVR(自動音声応答システム)

IVRとは自動音声応答機能のことで、英語ではInteractive Voice Responseと表記します。お客様からの問い合わせは短時間で対応することが基本。問題解決に時間がかかる、待ち時間が長いなどの場合は、お客様にストレスを与えてしまいます。

また、夜間には対応していないなど、しっかりとお客様のサポートができないこともあります。これを解消するために取り入れられたのがIVRです。自動応答のみのものから、内容に応じて自動音声で適切な部署に誘導できるものまで、システムの種類はさまざまです。

・手軽に問い合わせができるオンラインツール

新たな手段として使われているのが、いつでも使えるオンラインツール。メールやチャットなら基本的に時間を気にせず、文字で問い合わせができるので、「直接人と話をするのが苦手」「忙しくて電話ができない」「窓口の受付時間内に電話ができない」といったお客様の不便を解消できます。

さらに、SNSを通しての問い合わせ窓口や問い合わせフォームを設け、一人ひとりが使い慣れたツールを選べるなど、手軽に問い合わせができる手段も増えています。

・スピーディーに回答できるチャットボット

チャットボットとは、基本的な問い合わせに自動で応えることができるチャットロボットのことです。担当者と直接話をする必要がないような問い合わせなどに、時間をかけたくない人も多いもの。チャットボットならAIが自動で対応するため、ある程度想定された問い合わせに対して、24時間・365日の対応が可能です。

電話では待ち時間、メールでは返信待ちなどのタイムラグが発生してしまい、お客様にとって待ち時間がストレスになることもあります。しかし、チャットボットを使えば問い合わせの対応にすぐ回答してもらえるため、お客様は時間を効率的に使えます。また、お客様側にメリットがあるだけではなく、オペレーターの負担も軽減できる点も魅力です。

コンタクトセンターは基本インバウンド業務

アウトバウンド業務とはオペレーター側から連絡をする発信業務のことで、テレフォンアポインターやテレマーケティングなどを指します。

アウトバウンド業務ではお客様個人に合わせた対応が必要になりますが、インバウンド業務では製品やサービスに対しての問い合わせが多いため、あらかじめ内容を想定しながら対応ができます。そのため、システムが取り入れやすいので、コンタクトセンターは主にインバウンド業務を担います。具体的な業務は次の4つです。

・カスタマーサポート

「カスタマーサポート」はお客様相談窓口のことであり、多くの企業で設置されています。電話やメール、チャットなどを通じて、クレーム対応などの解決を担います。

・テクニカルサポート

「テクニカルサポート」は商品への問い合わせや故障・不具合に対応します。商品やサービスの使用方法、故障の問い合わせなど、より技術的な内容に対応しており、「ヘルプデスク」と呼ばれることもあります。

お客様の困りごとなどを聞いて解決する、または専門の担当者へ取り次ぐのが基本です。場合によっては、高度な技能が求められるケースもあります。

・テレフォンオペレーター

「テレフォンオペレーター」はテレオペと略されることもあります。問い合わせを最初に受けて担当に繋ぐ総合窓口となっており、総合案内のような立ち位置です。主な役割は、お客様の問い合わせ内容を聞き、関連する担当部門へ取り次ぐこと。総合案内を自動音声案内で代替するケースも増加しています。

・インバウンドセールス

インターネットの広告やWebサイトを通じて問い合わせてきた見込み顧客に製品やサービスを紹介する、または課題に応じたソリューションを提案するする営業のこと。実は、商品やサービスの問い合わせで受けた電話対応もインバウンドセールスの一つです。

コンタクトセンターが増加している理由

コンタクトセンターが増加している理由は3つ考えられます。

・お客様の価値観の変化

コンタクトセンターのニーズが増す背景には、お客様の価値観の変化があると考えられます。お客様の価値観は年々変化しており、商品やサービスはもちろん、担当者の対応や購入時の体験などにも価値を見いだす傾向が進んでいるためです。その価値観に対応するために生まれたのが、コンタクトセンターだといえます。

・新たなニーズに応えるためコンタクトセンターが増加

価値観と同様、お客様とのコミュニケーション手段も多様化しており、お客様の抱えるニーズにも変化が現れました。メールやチャットであればいつでも問い合わせができるため、24時間365日いつでも対応してもらえることに魅力を感じている人は少なくありません。

また、電話での問い合わせが苦手なため、テキストによる問い合わせをしたい人、手軽に問い合わせをしたい人なども増えており、電話のみのカスタマーサービスでは対応しきれないニーズが発生しています。

ニーズの多様化に対応するために、企業にはオムニチャネルの拡充が求められています。オムニチャネルとは、お客様がどの手段を選んでも同品質のサービスを受けられる仕組みのこと。

オムニチャネルでは複数のシステムを連携することで、お客様のデータや問い合わせ内容などのデータを連携します。チャットボットからの問い合わせを電話に誘導し、オペレーターが直接対応を行うのもオムニチャネルのひとつです。

・オペレーターの負担が軽減できる

コールセンターでは常に1対1で回答しなければならず、オペレーターの負担が大きいのが特徴です。また、問い合わせ内容も多岐に渡るため、豊富な知識が必要になり、問題解決にも時間を要します。

コンタクトセンターでは多様なシステムを提供するため、業務の種類は増えています。ただし、すべてをひとりで行う必要はなく、オペレーターのスキルにあわせた配置や教育が可能になり、オペレーターの負担は軽減しています。具体的には、メールにおける正しい文章が求められる業務、テンプレートやFAQを使用した案内しやすいチャット業務など、オペレーターに特性やスキルに合う仕事を任せられるようになったのです。

また、チャットボットなどでの対応になるため、お客様対応の工数を軽減することも可能。人手不足解消にも繋がり、サービスの質を落とすことなく対応ができます。

コンタクトセンターの担う役割

コンタクトセンターでは次の6つの役割を担っています。

・お客様と企業との架け橋になる役割

コンタクトセンターは、お客様との良好な関係を構築する重要なポジションになるため、お客様と企業を繋げる架け橋ともいえます。お客様と接する際には丁寧で親切な対応を心がけ、うまく信頼関係を築かなければなりません。お客様が企業を選ぶポイントには、商品やサービスだけではなく、担当者の対応も含まれるためです。

お客様の声を伝える役割

コンタクトセンターの担当者は、お客様の声を収集して社内に伝達する役割を担っています。お客様と接する機会の多いコンタクトセンターには、クレームや感謝など、さまざまな声が集まります。そのため、より顧客満足度の高い商品やサービス開発に活かすため、開発部門やマーケティング部門などにお客様の本音を伝える必要があるのです。

・顧客満足度を向上させる役割

コールセンターとコンタクトセンターはお客様に対応する窓口であることは同じですが、違う点もあります。コールセンターでは、「電話がなかなか通じない」「営業時間内に問い合わせができない」といった不満を抱くユーザーが多い傾向ですが、コンタクトセンターではそのマイナス点を補うことができます。

お客様からの連絡手段が増え、これまでの仕組みにIT技術を取り入れることで、コンタクトセンターではより効率的でスピーディーな対応ができるようになりました。たとえどんな手段を使用したとしても、「コールセンターと変わらない高品質なサービス」でお客様に対応できるようになったといえます。

・多様なツールに合わせて臨機応変に対応する役割

コンタクトセンターでは多様なツールが使用されており、各ツールに合わせた高品質な対応をすることが求められます。電話で問い合わせを行うお客様とSNSで問い合わせを行うお客様では内容の緊急度や特性が異なります。そのため、すべてのツールで同じような対応をすることで、お客様にストレスを与えてしまう恐れがあります。コンタクトセンターでは、ツールごとのお客様の特徴や心理を理解し、一人ひとりに寄り添いながら臨機応変に対応していくことが必要です。

・多様な顧客ニーズに柔軟に対応する役割

コンタクトセンターでは、お客様のさまざまなニーズに応え、顧客満足度や顧客ロイヤルティを高めることが求められます。では、どうしたら顧客満足度や顧客ロイヤルティを高められるのでしょうか。それはひとえに多様な顧客ニーズへの柔軟な対応をすること。お客様のニーズは時代とともに変化しており、要求もより高度になっていることを忘れないようにしましょう。多様化する顧客ニーズに対応するには、従来のやり方に囚われず、柔軟に対応する必要があります。また、常にアンテナを張り、顧客ニーズに応えられるように心がけましょう。

・売上に貢献する役割を担うことも

コンタクトセンターというと、お客様の悩みを解決するイメージが強いかもしれません。しかし、それだけではなく、売上に貢献できる可能性もあります。コンタクトセンターでは購買履歴をもとにして、いつも購入している商品やサービスを、より高価なものに移行してもらうための営業活動をすることもあるためです。また、お客様の意見を社内に伝え、商品の企画開発やサービス向上に繋げることでマーケティングとしての役割を担い、間接的に売上に貢献することもあります。

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